【比企サイクリングツアーレポートvol.1】The Sake & Fan Ride Tour|「小川町」のテロワールをローカルライダーと走って体感

The Sake & Fan ride tour アイキャッチ

2024年10月17~18日の二日間、埼玉県比企郡小川町・ときがわ町エリアにて「The Sake & Fan Ride Tour~「小川町」のテロワールをローカルライダーと走って体感~」が行われた。ローカルな地域の魅力を世界に発信する、一泊二日のツアーレポートを紹介する。

ツアーリーダー浜田幸紀さんの紹介&コメント

「私浜田はこの小川町に移住し、観光業に携わりながら、街と人の魅力をつなぐツアーコーディネイターになるべく活動するサイクリストです。小川町やときがわ町を含む比企エリアは、全国でも珍しい水が流れる地で、酒造りや有機栽培がさかんです。こうした水を生かす地元の人々や食、景色を紹介したいと思い、このツアーを企画しました。2日間のサイクリングで水・酒・人をつなげ、楽しい思い出を持ち帰ってもらうことが目的です」

Day1. 川と酒蔵へとサイクリングし、水と酒をより「体験的に」学ぶ

川と酒蔵へとサイクリングし、水と酒をより「体験的に」学ぶ

埼玉県の中央部にあるときがわ町に集まったゲストたちが、ebike(電動アシストスポーツバイク)にまたがり、リーダーの浜田さんとともにスタートしていく。

「The Sake & Fan Ride Tour~「小川町」のテロワールをローカルライダーとともに走って体感~」と名付けられたツアーの1日目は、町名の由来である「都幾川(ときがわ)」周辺を走り、やがて隣町の小川町の酒蔵を訪ねる行程となっている。

埼玉県の西側に位置する秩父山系から流れ出る水は、ミネラル含有量や硬度の高さが特徴で、古くから酒造りや野菜作りに生かされてきた。

こうした水のストーリーを自転車に乗りながら追っていくというのが、このツアーの特徴だ。

小川町の酒蔵「松岡醸造 帝松」「晴雲酒造」

道中はゲストが自らの舌や耳や手で、それぞれの街の個性を体感させる機会を多数設けている。

「実際に都幾川のそばで、地下水を使ったコーヒーを飲む」「酒蔵の専門家からその歴史や個性を聞く」「酒麹を利用した料理をいただく」「土地の水や土から生まれた有機野菜を味わう」など、ふたつの街だからこそできる体験をゲストたちへ数多く提供。

夕食時には、昼に訪れた酒蔵の酒を酒蔵の専門家といっしょに飲み比べるなど、ゲスト同士での楽しいひとときを過ごす。

酒麹の料理と地場野菜

Day2. あいにくの天候に見舞われるも、豊富なコンテンツでコミュニケーションを!

あいにくの天候に見舞われるも、豊富なコンテンツでコミュニケーションを!

2日目は、1日目よりもサイクリングの距離を延ばし、小川町とときがわ町両方の自然にまつわるレジャー(カヌー体験や川遊び)を行う予定だったものの、あいにくの小雨に。

それでもレインウェアを着たゲストたちとともに元気にサイクリングへ。

小川町産のワインをブドウから育てるワイナリー探訪を始め、日本一の有機栽培エリアである同町下里エリアへの訪問、さらに地元産の材料を使ったうどんや紅茶を食すなど、多数のコンテンツを堪能。

一部のレジャー体験は叶わなかったものの、ともにサイクリングや食事を楽しんだことで積極的なコミュニケーションが生まれたツアーとなった。

「比企エリアにはまだまだ伝えたい魅力がある」(ツアーリーダー浜田さん)

比企エリアにはまだまだ伝えたい魅力がある

リーダーである浜田さんは今回のツアーをこう振り返る。

「水と酒を中心にした今回のツアーは、後半の天候の乱れで少々くやしいところもありました。でも雨も『水』のひとつですから笑。とにかくゲストさんたちと地元の方々が笑顔で交流してくれたことに安堵しました。ゲストさんが『この街のことを確実に覚えましたし、好きになった』と言ってくれたことが一番の収穫ですね。比企エリアにはまだまだ伝えたい魅力がたくさんあるので、そうした魅力やストーリーを伝えられるよう頑張ります」

比企エリアから日本の魅力を次なるツアーは続く

現在日本国内において「インバウンド対応」や「オーバーツーリズム」が叫ばれるなか、国外のゲストを想定した小規模なツアーが徐々に増えてきている。

こうしたスモールなツアーは、大規模な観光ツアーから溢れ出た受け皿になるだけでなく、より深く、ローカルな日本の魅力を伝える「アドベンチャーツーリズム」として機能していくことだろう。


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