2021年9月に小川町の旧国道沿いの空き物件を改装し、新規オープンしたフレンチレストラン。
店主の新島さんは埼玉県生まれ。高校生時代は小川町の公立学校に通い、やがて料理の専門に進み本場フランスで腕を磨いたシェフがふるまう創作料理の数々は、いずれも地方食材が主役となり輝く。
埼玉県西部で育まれた野菜やお肉などから食材を厳選し、あくまで地域の生産者とのつながりから得られるこだわりの産品を使うことを大切にするそのまなざしは、料理ひとつひとつの奥行に神経を宿している。
かつては在英国日本国大使館で料理長を務め、国賓や重役の嗜好を満たす世界で研鑽していた。
帰国後は小川町にほど近い東京都練馬区にてワインビストロを共同で開業。
徐々に故郷埼玉に活動の領域が近まるとともに、この地域の食材の豊かさ、質の高さ、それをつくるひととの距離の近さを肌身で感じるようになり、”有機のさと” として知られる小川町で、個人店を開業するに至る。
店名のatelico(アテリコ)は、atelierとagricultureから連想した造語で食材工房のような意味を込めて名付けられた。
その言葉に見られるように、季節を彩る様々な食材がプレートの上に舞い、踊り、華開く。その作品の表情に、同じ瞬間はない。
ランチは地元野菜を使ったプレートメニューを中心に、スープやデザートをカジュアルに楽しむことが出来る。
ディナーはコース料理。4~6品ほどの本格的なメニューが一品一品、丁寧に彩り盛られ、提供される。フルコースでは、アミューズからはじまり、オードブル、粉もの料理、魚・肉料理、デザートと、里山と海の産物を余すところなく楽しめる。
野菜は主に地場の良質な野菜。小麦は農林61号。豚肉は埼玉県産香り豚。牛肉は深谷牛…と埼玉地域の特産品を多く使用する。
また新島さんのこだわりは食材に限らず、食材を据える器、店の内外装を飾るインテリアなど、端々にその機微を感じてならない。
小川町で長く、伝統ある工芸として定着した富岡鬼瓦工房の瓦にインスパイアされたいぶし銀のプレート。
里山に生る植物をあるがままに生かしたオブジェ。
触れるもの、目にするものひとつひとつに息吹を感じ、その生を違った形で表現する感性は、実に芸術的であり、その創作観は料理と相互につながる。
多くを語らずも、シェフの丁寧な姿勢に、”ものづくり”への向き合い方を垣間見る。
クリスマスの聖なる宵。ぜひ、大切なひとと大切な時間を、過ごしてみてほしい。
店名 | atelico(アテリコ) |
所在地 | 埼玉県比企郡小川町小川169-1ハイムシナジー小川町1F |
営業時間 | ランチ 11時00分〜15時00分 (L.O13時30分) ディナー17時30分〜22時00分 (L.O20時00分) |
定休日 | 月曜日 ※年内は12月26日まで。年始は1月5日より。 |
メニュー例 | 【ランチ】 ・ほぼお野菜の盛り合わせプレート バケット付:1,650円(税込) ※デザート or シフォンケーキ & コーヒー or ハーブティからチョイス ・フレンチビストロの煮込みプレート 季節のスープ バケット付:1,650円(税込) ※ コーヒー or ハーブティからチョイス。+¥440でデザートが付きます。 【ディナー】 ■里山フレンチコース:2,860円(税込) 1.アミューズ(季節の一口前菜/江戸文様の瓦プレート使用 ) 2.前菜里山の伊吹(カイズカイブキの一枚板を使用した地野菜の盛り合わせ) 3.メイン(本日のお魚料理 or 本日のお肉料理) 4.デザート(大麦のブランマンジェ) 5.コーヒー or ハーブティー ■里山フレンチフルコース:4,950円(税込) 1.アミューズ(季節の一口前菜/江戸文様の瓦プレート使用 ) 2.前菜里山の伊吹(カイズカイブキの一枚板を使用した地野菜の盛り合わせ) 3.地粉農林61号を使用した粉もの料理 4.愛媛産マダイのポワレ新生姜のブールブランソース 5.埼玉県産香り豚のソテー 里芋と芋茎添え 6.デザート(大麦のブランマンジェ) 7.コーヒー or ハーブティー ※季節によってメニューは変わります |
URL | https://atelico.wixsite.com/restaurant |